日本農芸化学会中四国支部会員の皆様

2021年5月24日

 この度、櫻谷英治前支部長の後を受けまして、2021~2022年度の2年間日本農芸化学会中四国支部の支部長を務めます広島大学大学院統合生命科学研究科の加藤純一です。

 「農芸化学とはどのような学問領域か?」とよく問われます。本会は「生命、食糧、環境」の3つをキーワードにあげており、それらの理解、並びにそれらの問題の解決に資する学術・技術の研究領域であると言うことができましょう。「生命、食糧、環境」を理解する、さらに問題を解決するのには、単一の研究領域では無理です。2003年に刊行されました「農芸化学の事典」が生命科学、有機化学、食品科学、微生物科学、バイオテクノロジー、環境科学の章立てになっているのを見て分かるように、複数の研究領域からのアプローチが必要です。それぞれの領域で先端的研究を行う、さらには複数領域を融合させて「生命、食糧、環境」のテーマにアプローチする、これも農芸化学の一大特徴のひとつであると考えます。

 ある研究領域の中で研究を深めるため、また、異なる研究領域の学際的研究を展開させるために会員が一同に会する学術集会は極めて重要な場と考えます。スタンフォード大学ではバイオと物理の学際的な教育・研究を加速させるために、2003年、BioXプロジェクトを開始しました。バイオと物理という一見「水と油」のような間柄の学問領域をどのように融合するか?スタンフォード大学が行ったのは、バイオと物理の研究者をひとつの建物に入れてしまえ、というものです。つまり、物理的・時間的空間を共有することでまずは互いを知り、興味を持ち、そして協働に発展させようと考えたわけです。中四国支部にあてはめますと、支部大会、支部例会、若手シンポジウム等の学術集会がそれに当たると考えます。

 支部関連の2021年度の主な大会・例会を挙げてみますと、

2021年5月14日 第31回若手シンポジウム 岡山大学
2021年6月12日 第59回講演会(例会) 広島大学
2021年7月30日 第32回若手シンポジウム 愛媛大学
2021年9月24-25日 西日本・中四国・関西支部合同大会 鹿児島
2021年10月16日 第33回若手シンポジウム 鳥取大学
2022年1月22日 第61回講演会(例会) 高知大学

さらには、香川、島根、山口、徳島で市民フォーラムを開催します。そして、2022年度末には広島にて農芸化学会の本大会を開催します。事務局としましては、できるだけ対面で研究討議、意見交換、情報収集ができ、また親睦を深めることができるような集会にしたいと考えております。しかし、SARS-CoV-2流行の状況によっては、オンラインでの集会を選択せざるを得ません。たとえそうなったとしても、会員の皆様には積極的に集会に参加いただき、in silicoとは言え、時空間を共有して活発に交流を図っていただきたく存じます。

 2001年4月発足の本支部は2021年で20周年を迎えます。人で言えば青春まっただ中の時期です。支部としましても、上記の集会のリストを見て分かりますように、「青春まっただ中」のごとく活発に活動しております。これも一重に中四国支部会員皆様のご尽力によるものです。今後とも、支部活動の活発化、農芸化学の発展にお力添えいただきますよう、心からお願い申し上げます。

日本農芸化学会中四国支部 支部長 加藤 純一